江戸初期から中期にかけての江戸狛犬の特徴を寄せ集めたような超個性的な狛犬。大きな目玉、垂れた耳、鼻の下の立派なヒゲ、大きく突き出た胸、そしてくびれたところから短い足が出て肥った体を支えています。鬣の延長ではない背中の巻き毛、後ろ足大腿部のコブコブ、背に付くように立った団扇の様な尾と体の各部はそれぞれ特徴的で大変面白い。
今は大変なペットブームです。昔は雑種と言っていたのが、最近はミックスと言うらしい。初めてコーギーやブルテリヤを見たときは驚きましたが、見慣れると何とも愛らしく感じます。この狛犬はまさにそんな感じのするミックス狛犬です。(文・山田敏春/写真・阿由葉)