オリンパスギャラリー東京(新宿区1-24-1 エステック情報ビル地下1階)で7月29日(金)から8月3日(水)
まで開かれている 小松美羽 狛犬展「私が出逢った守護獣たち」に行ってみた。
3年程前に狛研でも話題になった「美しすぎる銅版画家」の彼女だ。
落ち着いた場内の照明に浮かぶ作品は有田焼の狛犬1対と写真25点、そして何より彼女である。
今回は狛犬の写真に彼女の感性でイメージを描き加えるという形になっていてこれまでの前衛的かつ独創的な絵よりすこし温かいものになっている。
ちなみに作品は今年になって仕上げたもので未発表のようだ。
狛犬を尊敬し愛している彼女が今回取り上げた中に、狛犬好きのきっかけとなった坂城神社(長野県植生郡坂城町)の狛犬が居る。
作品の狛犬は幼い日より彼女を見守ってくれた守護神でもあるが、狛犬と一体化した彼女自身かもしれない。
その左右後方に霊獣の目がありそこから伸びた腕、そして手が胸の前に来て狛犬を守っている。
これが彼女の心象風景の原点なのだろう。
2時間ほど作品を堪能してから、彼女と話す機会があった。
写真やマスコミの売るイメージから近寄りがたいと思ったが、気さくな人で、作品とはいえ狛犬に筆をのせるのは恐れ多いのだ、というほどの狛犬好きであった。
その昔、彼女が狛犬への愛を語ると皆が引いていったと言う…
そして今日、狛犬展に狛犬好きが来てくれたことを喜んでくれた。
(写真 / 文 山田敏春)
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