これはどうだ!のおすすめ狛犬
No.20〜 2007.5

諏方神社の再建狛犬〜「狛犬歴記」に注目!

諏方神社(荒川区西日暮里3-4-8)
西日暮里辺りの地図を見ていて「諏方神社」と云うのを見つけた。
何と読むのかと思っていたら「
すわじんじゃ」と読むという、早速行ってみた。
ここには3対の狛犬がいるが、拝殿前と神庫前の狛犬に関心を持った。
拝殿前の狛犬(写真上)は
現代芸術的ブロンズ狛犬であるが、台座の銘板に次の様な事が
刻まれている。

  狛犬歴記 文化六巳年 石彫狛犬壱対 れ組頭中にて奉納
       大正十二年九月 関東大震災破損修理
       昭和二十年三月戦災の為破損
       昭和四十三年四月 神庫前移転 
       昭和四十三年五月 明治百年記念として 青銅狛犬再建 
          れ組頭中 宮司日暮萬男 彫刻荒川明照 石匠岩城喜三郎」

在神庫前におかれている狛犬にかわって青銅狛犬が再建されたと云うことだが、
さらに文化六年の狛犬(写真上)の台座を見ると、「元禄」と云う字と「再建」の文字がかすかに見える。
どうやら
元禄期奉納の狛犬に変わって、文化6年に狛犬が再建され、さらに昭和43年にブロンズ狛犬にバトンを渡したという事のようだ。

の神社の狛犬にもこのような「狛犬歴記」が付いていればと思いますね。

(写真・文 山田敏春)