絶対狛犬
八幡神社(杉並区下高井戸4-39-3)
事件の謎を追って刑事や探偵が活躍するドラマが大好きでよく見ます。 小さな手がかりから足で犯人を追う。 映画「砂の器」「飢餓海峡」「点と線」などは何度見てもわくわくします。 昨今のテレビではアメリカ映画の「羊たちの沈黙」やテレビドラマ「CSI・科学捜査班」の影響もあってか、科学捜査を駆使した鑑識班、監察医、科捜研、そしてプロファイラーや検視官が活躍、まるで手品の種明かしを見るようで面白い。 そしてもう一つの楽しみがドラマに狛犬が出てくるシーンです。
狛犬好きと話していると、皆さん一様に画面に狛犬が映るとそれが遠景の一部や流れる場面のほんのわずかな瞬間でさえも直ちに反応するといいます。 ましてや狛犬の前で話が展開するとなると、出演者の芝居などそっちのけで、「もっと狛犬をアップにしろ!」とか「狛犬の前に立つな」などと叫ぶ始末です(私だけか?)。
6月に放送が終了した未解決事件を扱った上戸彩主演の刑事ドラマ「絶対零度」は、被害者の行動と思いを丹念に追うことで事件を解決し遺族や関係者の凍った心を癒すというストーリーでしたが、嬉しいことに第11話に2対の狛犬が出演していました。 場所は杉並区下高井戸4丁目の八幡神社。 手前が「大正三年秋九月(1914)」で千葉県香取郡へ移住を決意した記念。 後ろが「皇紀二千六百年 九月二十八日(昭和15年・1940)」で国家的行事に因んでの奉納です。
(写真・文/山田敏春)