興味神使録 別館 |
福田博通さんから「大岳山・大嶽神社のオオカミ像の奉納年代が判明し、三峯神社の文化7年を抜き秩父・多摩・武蔵地方では最古であることが明らかになった」との連絡を頂いた。 | |
|
|
|
|
写真整理中、左オオカミ像の薄い台石の正面になにやら字らしきものが彫られているのに、ふと気付いた。 このオオカミ写真は10年前のハイキングの際に「見慣れない面白いもの」として撮ったものだが、フラッシュを使った真正面の写真だったので、後の神使(オオカミ)の写真としては他の写真を用いていた。 また、その当時は奉納年月に無関心な上、そこに字があるとも思っていなかった。さらに薄い台座の真正面にしか文字はなく、用いた他の写真の角度からは見えなかった。 急いでスキャナーで取り込んで、画像処理をして眺めたりすかしたりしたら奉納年月日だということはようやく判ったが、肝心の元号の部分などが読めない。 そこで、「こりゃ、行って確認するしかない」と、大岳山に昨日(9/22)に行ってきた。 奥多摩では、朝方まで小雨が降っていて、道もぬかっていたが、このお湿りが、台石の字を見やすくしてくれた。なんと宝暦9年(1759)4月吉日と彫られていた!(下写真参照) |
|
宝暦九卯四月吉日施主 |
奉納御宝前 |
これは、最古と思われる寛延2年の伊賀良神社(長野県阿智村)のものと10年の差で2番目と言うことになる。 (狛研本家サイトで円丈師匠と木下ひろし氏が「最古のオオカミ像」寛延2年〜1749として報告/狛研ニュースの下の方をご覧下さい) 更に興味深いのは、この長野県の山奥のものと、スタイルがかなり似ていること。 福田さんのオオカミ像追求は止まるところを知らない! 福田博通/編集部 2006年 56号より |