〜 ヘビ(3)  竹生島 八大竜王拝所の蛇
琵琶湖に浮かぶ竹生島には、日本三大弁財天の一つが祀られている。
弁天信仰は龍神信仰とも習合した。
ここの竜神拝所には祭壇の前に一対の蛇像が置かれている。
この蛇像は竜神の使いとも、弁財天の神使ともいえる。

竹生島 と八大竜王拝所

琵琶湖に浮かぶ竹生島には、宝厳寺と都久夫須麻神社があるが、明治4年(1871)の神仏分離以前は合わせて竹生島明神、または竹生島弁才天社と呼ばれていた。
祭神は市杵島姫命、宇迦之御魂神、浅井姫命である。
竹生島「大弁才天」は、江ノ島、宮島と並ぶ日本三大弁天の一つで、この中では最も古い。
社殿は太閤秀吉ゆかりの絢爛豪華な桃山文化の香りが感じられる造りである。

「琵琶湖の竜神」拝所の祭壇

琵琶湖の竜神に向かって投げた「かわらけ」が堆積する。
「高天が原に座して天と地双方で働きを現す竜王は、
大宇宙根元の御祖
(ミオヤ)のお使いである」として、竜王を祀る。
琵琶湖の竜神に向かって、願い事を「かわらけ(土器片)」に託して投げ、その成就を願う。
弁天信仰は龍神信仰とも習合した。

「琵琶湖の竜神」拝所の祭壇の前に一対の蛇像がある。

神道の市杵島姫命(イチキシマヒメノミコト)は、神仏習合して、弁財天として祀られた。
また、弁天信仰は龍神信仰とも習合した。
弁天の座すところに龍神あり。
共に「水」辺に座す。


竹生島の弁財天と龍神(竹生島神社の絵馬
謡曲「竹生島」には、弁財天と琵琶湖の竜神が登場する。