狼-(7) 関東平野部のオオカミ 〜 D. 木曾御嶽山と秋葉神社のオオカミ像
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東京近郊のオオカミ像はほとんどが秩父・奥多摩系神社のものだが、
まれに、木曾御嶽山・秋葉山系神社のオオカミ像に出会うこともある。 |
木曾御嶽山信仰は、御嶽山を根本道場して、御嶽山そのもを信仰する。
木曾御嶽神社は、里宮が長野県木曽郡王滝村、奥宮が御嶽山(3,036m)にある。 |
この神社の正式名は、木曾御嶽山関東第一分社である。 この御嶽神社(社殿)は、木曾御嶽山の修験者一山(いっさん)行者によって、木曾御嶽大神の示現の社として 天保2年(1831)に造られた。 |
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口に経典?をくわえ、右像は頭に髷?をつけたオオカミ像がある(年代などは不明)。
この社のオオカミは、「御使者神狗」と呼ばれる。 山の神(御嶽山)のお使いのオオカミである。 そして、その姿の入ったお札が頒布されている。 お札には、武州峯村とあるが、武州=武蔵=大田区を、峯村=北嶺町を指す。 東京都大田区北嶺町37 |
神社は三波川の最上流に位置する。
奥宮のある雨降山(神社の南西4km、東御荷鉾山の東)を山岳信仰・修験の場としてきた。 |
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オオカミ像は山岳信仰に基づく山の神の使いと思われる。
やや小ぶりだが、大きな目と眉毛を持ち、首をひねった阿吽のオオカミ像がある。 奉納:明治35年(1902) 群馬県藤岡市三波川 |