〜リュウ(9)  伏見神宝神社の龍

神器「十種神宝」を奉安する社の前に
天龍・地龍と名付けられた阿吽の龍がある。
  
伏見神宝神社

主祭神は天照大御神。社は、伏見稲荷大社の背後、稲荷山にある。
この社には、神器「十種神宝
(とくさのかんだから)」が奉安されているという。
祭神、天照大御神に拘わる神器(神宝)でもある。


「十種神宝」は、饒速日尊(にぎはやひのみこと)が、天神御祖(あまつみおや)から天璽瑞宝(あまつしるしみずのたから)として授かったもので、王位の璽(しるし)とされた。
「十種神宝」を奉るとされる社は他にも「石上神宮」「籠神社」など数社ある。
「十種神宝」は、鏡が二種、剣が一種、玉が四種、比礼が三種だという。
「神宝」の名を唱えて振り、「ひふみ祓詞
(はらいことば)」を添えて祈ると、死者でさえ生き還るほどの呪力があるという。


社前の左右に「天龍」「地龍」と名付けられた、石造りの龍一対が奉納されている。
龍は、天に昇り、地に宝珠を持ち帰って、宝珠を保持守護するともいわれる。
右の「天龍」は金の宝珠を持つ。
石龍の顔などには金色や朱色がいれられている。


昭和甲辰(昭和39)年七月吉日建立 株式会社ヒカリ



京都府京都市伏見区稲荷山(伏見稲荷大社背後)