〜ウソ「うそ替え神事」の鷽(ウソ)‐天満社(天神社)

「鷽替え神事は、大宰府天満宮で毎年正月7日に行われる、江戸時代からの伝統行事である。
この神事は「
去年の悪しき(凶)は嘘(鷽・うそ)となり、吉(よき)に取り(鳥・とり)替えん」と、
神社から授かった木彫りの鷽を参拝者がお互いに取替えて幸せを願う行事である。
この行事が、天満社(天神社)独特の神事として、全国の天満社(天神社)で行なわれるようになった。
鷽(ウソ)は、スズメ目アトリ科の小鳥で、130円普通切手のデザインになっている。

天満宮と鷽との関係は、

 「菅原道真が蜂の大群に襲われた時、鷽の群れが蜂を食べて救った」とか、
 「
天満宮の建築用材木を虫が食った時、虫を鷽が退治した」とか、
 「
鷽の字が、学(學)の字に似ているので(学問の)道真に縁のある鳥だ」とか

など諸説あるとされるがその根拠は不明。

  
天満神社
菅原道真公を祀る「天満宮」
参道に「うそ替え神事の鷽(ウソ)」の
阿吽の石像がある。
おそらく
ここでしか見られない

建立:大正2年(1913)4月
寄進者:多数         
石工:久間田七ノ家 梅■為蔵

福岡県柳川市三橋町柳河
西鉄天神大牟田線西鉄柳川駅下車、「やかべ駅」方面へ徒歩20分


亀戸天神

亀戸天神社の「うそ替え神事」は文政3年(1820)以来、毎年正月24・25日の初天神の日に
行なわれてきた。
しかし、現在は、参拝者間での鷽替えは行なわれていない。
神社で、毎年、小さい木鷽から大きい木鷽へと買い替えていくのが良いとされている。

東京都江東区亀戸3-6-1

亀戸天神
拝殿前に置かれた大ウソ(木鷽)
(平成19年1月25日)

 左 五条天神(上野公園隣接)
 中 湯島天神(御徒町駅下車) 
 右 亀戸天神(亀戸駅下車)


大宰府天満宮(福岡県太宰府市宰府)

大宰府天満宮は、天満宮・天神社の「うそ替え神事」発祥の社である。

うそ替え神事は、毎年1月7日に、木うそ(7日のみ授与)を手にした人々が、注連縄で囲った境内の斎場で「替えましょう 替えましょう」と呼び合いながら、木うそを互いに取り替えることで、一年間についた嘘や災いを御神前で天神さまの誠に変えて幸運を戴く神事である。
金うそも6体混じっていてこの金うそを頂いた人は更なる幸運を授かるといわれている。

木うそは、天神さまのお使いの鳥といわれている実在の鷽
(うそ)を朴(ほう)の木で彫った神縁品で、鷽が木にとまっている形を表している。

左は、大宰府天満宮で頒布される木鷽(きうそ)
右及び下は境内の鷽
(ウソ)の像


奉納 嘉永五年(1852)
奉納者 多数



兼て献納のうそ大東亜戦争中銅鉄回収の為供出
天満宮千五十年祭に際し再献
奉納 昭和27年3月 石蔵利蔵・利一郎・久
国松幹平・藤村三郎 作