月と兎の話
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インドを起源とする仏教説話(中国を経て日本では今昔物語などにこ載る)では、「生前の罪で地獄に堕ちて、動物に生まれ変わった兎、狐、猿が善行を行っていると聞いて、帝釈天はそれを確認しようと老人に身をやつして食物を乞うた。
猿と狐はそれぞれの才覚で木の実や魚などを採ってこれたが、兎は何ももってこれなかったので、火中に身を投じて自分の体を老人に饗した。 帝釈天は 、この兎の心根を憐れみ「月を見るたびに兎を思い出すようにと月に住まわせた」と伝わる。
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