〜ウサギ(3) 大国主命の兎(因幡の白兎)
祭神が大物主命(=大国主命)であることから、出雲神話(古事記など)の
「因幡の白兎」に因んで、兎の像が奉納された。

注:大国主命は別名、大巳貴命/大穴牟遅命(オオナムチノミコト)、大物主命(オオモノヌシノミコト)ともいう。

杉崎神社
祭神は大物主命(オオモノヌシノミコト)、すなわち、大国主命である。永正元年(1504)に越前の守護職朝倉負景がこの地に祀ったのが始まりとされる。

その後兵火で焼失したり移転された。
北陸自動車道建設に当たり、社殿は昭和48年(1983)にこの場所に解体移築された。

祭神に大物主命(=大国主命)を祀ることから、大国主命が助けた「因幡の白兎」(下欄参照)に因んで兎の像が奉納された。
兎像の高さは約90cmもあり、台座を入れると2.5mを超える。
左像は経典(巻物)をくわえ、右は玉を持ち、台座には波があしらわれている。

因幡の白兎(出雲神話〜古事記・日本書紀)

福井県武生市杉崎町
JR北陸本線武生駅下車、武生インタ-チェンジ゙のそば

大正12年(1923)9月
寄付人:大阪 関本政吉
世話人:関本甚三郎
 
杷木神社

創建は第二十六代継体天皇の御世(507-533)と伝わる古社。
四柱の祭神のうちの一柱、大己貴命
(おおなむちのみこと)は、大国主命の別名である。
大己貴命(大国主命)に助けられた
因幡の兎は、この社の祭神、大己貴命の眷族として仕えることになったとされる。
そのため、昔から杷木神社の氏子は、祭神の眷族である兎を殺さないばかりでなく、「
御兎踊り」を奉納したとの記録も残る。
また、大祭の際の御幸
(みゆき)の途次、白兎が現れて先導を務めたとの伝説も残る。
大国主命の因幡の白兎に因んで、参道に一対の兎の石像が奉納されている。
動きのある素晴らしい兎像である。

奉納:明治45年(1912)3月
献主:林甚三郎、武藤政五郎



福岡県朝倉市杷木池田
博多駅より日田方面行き高速バス、杷木バス停下車3分
総社 淡海国玉(おうみくにたま)神社
設立年は不詳であるが、平安時代に書かれた「延喜式神名帳」に載る古社で、遠江国の総社である。
総社とは、国司が国内の神社を巡拝するに際して、総社を参拝すれば国内の全社を参拝したのと同様だとされる神社。
特に、五穀豊穣、縁結び、商売繁盛、家内安全にご利益がある社とされる。
祭神、大国主命の「因幡の白兎」に因んで
拝殿前に一対の兎像が奉納されている。
赤目、玉もち、子連れの像


奉納:近在の8名 協賛2社
平成18年7月8日



静岡県磐田市見付2452-2
JR磐田駅より磐田営業所行きバス、見付下車すぐ

下館 羽黒神社
下館城主水谷将勝が文明13年(1481)領内鎮護のため、出羽国(山形)の羽黒権現を勧請したことに始まる。
下館城を中心に周辺に七社の羽黒神社が配された。
総称して「七羽黒」と呼ばれている。
拝殿前の左右に一対のウサギ像がある。

また、境内には、祭神の大国主命の大きな石像があるが、ここでは「ネズミ」が添えられている。

左写真;祭神の大国主命と札束をもった「大ねずみ」
拝殿前の左右のウサギ像。
現在の祭神の一柱が大己貴命(別名大国主命)なので、
「因幡の白うさぎ」神話に因んで置かれたものと思われる。




茨城県筑西市大町甲13-5
JR下館駅から徒歩5分